KO-ONくんの技術スタッフインタビュー~第5回~(後編)

こんにちは!東京光音でフィルムやテープのダビング・修復作業をしている技術スタッフにお話を聞く、インタビューコーナー!前回に引き続きカラーグレーディング作業を担当しているスタッフのお話をお届けするよ!

カラーグレーディングの作業を行う上で大切にしていることってありますか?

そうですね…それぞれのフィルムが持つ、特性を見極めて作業を行っています。映像の色はいくらでも調整することは出来ますが、やりすぎるとフィルム本来の質感が損なわれてしまうんです。8mmフィルムや35㎜フィルム、そのほかにもそれぞれが持つ『フィルムらしさ』を大切にしています。

そういえば、音声ダビングのスタッフさんも原音を損なわないようにしているって言っていたなあ…メディアそれぞれに特性があるんだね!今までグレーディングをしてきた中でも特に印象に残っている作業を教えて!

初めて4K映像の作業を行った時のことです。特に35mmのネガフィルムを4Kデジタル映像にしたときの美しさには圧倒されましたね!

そうそう、僕も35mmフィルムの4K映像を観たときは、とっても驚いたなあ。細かいところまでくっきりと鮮やかに見えるんだよね!では今後、力を入れていきたいことは?

今、興味を持っているのはHDR(ハイダイナミックレンジ)です。以前、フィルムからHDRで仕上げた映像を取り扱った際に、明暗の表現の幅の広さに驚きました。

たしか僕たちが実際に目で見ている感覚に近い明るさの映像が作れるようになるんだよね!技術の進歩ってすごいなぁ…。では最後に東京光音はどんな会社だと思いますか?

お客様にとっては「最後の砦」のような存在だと思います。劣化が進行し、1度はデジタル化できないと言われたフィルムやテープでも、東京光音に持って来てもらえれば修復・復元できたといったケースを多く見てきたので。また、「チームワーク」も私たちの強みじゃないでしょうか。営業部門と技術部門がしっかりとコミュニケーションをとって仕事をしているので、様々なケースにも柔軟に対応できているのだと思います。

なるほど。他のスタッフさんも同じようなことを言っていたから、みんな同じ志をもってお仕事をしているんだね!
今日は貴重なお話をありがとうございました!

カラーグレーディング作業はフィルムそれぞれが持っている「フィルムらしさ」を活かしながら最適な色や明るさを探す、とても繊細な作業だということがわかったよ。この繊細な作業のおかげで退色してしまったフィルム映像でも撮影当時の色を取り戻すことが出来るんだね!

KO-ONくんの技術スタッフインタビュー ~第5回~ (前編)

こんにちは!東京光音でフィルムやテープのダビング、修復作業をしている技術スタッフにお話を聞いてみたので紹介するよ!第5回目は、前後編に分けて、フィルムのカラーグレーディング作業担当のスタッフのお話をお届けするよ。よろしくね!

映像に興味を持ったり、この仕事に就くきっかけはありましたか?

昔からテレビや映画が好きで、学生時代はよく映画館に通っていました。当時はフィルム上映だったので、そこから映画フィルムに興味を持つようになりました。

そうだったんだね~。普段はどんなお仕事を担当しているの?

フィルムからスキャンした映像のカラーグレーディング作業を担当しています。映像の中の色や明るさの調整をしています。

カラーグレーディングってコツとかあるの?

わずかな色の違いや映像の明暗を逃さずチェックしていますが、特に気を使うのは黒の色をしっかり捉えることです。中心となる色が定まらないと、全体の色がおかしく見えてしまいます。ほかにも、人間の目はどうしても日によって見え方が変わってしまうので、必ず波形や数値を確認しながら作業を進めています。

人の目と波形や数値、いろいろな要素でチェックしているんだね!
それだけ色のことを考えていると、普段の生活でもいろんな『色』が気になっちゃいそうだけど…?

そうですね…やっぱりフィルムで撮影された映画を見るときは、映像の色が気になります。あとはBSやCSで放送されている昔の映画や時代劇はグレーディングの参考としてよく観ています。

やっぱり映像の色は気になるんだね!昔の作品を参考にしているだなんて、仕事熱心だなぁ…
カラーグレーディング作業をする中で、好きな瞬間やたまらない瞬間はありますか?

自分が担当した作品をテレビ放送や映画館で見たときはやっぱり嬉しいです。また、試写を行った際に目の前のお客様から好評いただいたときは特に嬉しかったです。

うんうん!やっぱり直接感想をもらえるのは嬉しいよね!

今回はここまで!インタビューは後編につづくので、次回もお楽しみに!

年末大掃除

さて、今年も残すところあと一週間!年末の大掃除や帰省した時に、いろいろな懐かしいものに触れる機会があるよね。

その中には眠っていた大量のビデオテープが!!なんてことがあるかも!

結婚式や旅行の思い出、お子さんの成長記録などなど…きっと家族の思い出の映像がたくさん詰まっているんじゃないかな?

VHSなどの磁気テープは年月とともに劣化するし、再生機がないと見られないし…このまま見ないのはもったいないけど、どうしたらいいのかわからない!という方へ、今回はビデオテープの劣化と再生機に関する事例を紹介するよ!

ケース1:テープが白い・・・

長期間放置されていたビデオテープには、カビが発生することがあるんだ!白い粉みたいに見えるよ。透明な窓から確認できるんだけど、窓から見えない裏面に発生していることもあるから注意してね。

ケース2:テープが切れる、裂ける

カビが生えているテープは、テープ同士が貼り付いていて無理にひっぱられると切れたり裂けたりしてしまうことがあるんだ!(「実は大事な、テープクリーニング」で紹介しているよ)

ケース3:再生機から出てこない・・・

長年使っていなかったビデオ再生機。電源も入るし何だか使えそうだぞ!と思っても、実は故障しているなんてこともあるので要注意!中でテープが絡まって取り出せなくなってしまった!なんてこともありマシタ。

こんな事態を避けるためにはやっぱり専門の業者さんにデジタル化をお願いした方がいいよね!光音のスタッフさんたちを見ていると、事前のチェックやクリーニングなどいろんなことに気を付けながら作業をしているんだな~って感心しちゃった!

KO-ONくんの技術スタッフインタビュー~第4回~

こんにちは!東京光音で映画フィルムやテープのダビング、修復作業をしている技術スタッフにお話しを聞いてみたので紹介するよ!第4回目は、映画フィルムのスキャニング作業担当のスタッフのお話をお届けするよ。よろしくね!

普段、どんなお仕事をしているの?

映画フィルムのスキャニング作業を担当しています。映画フィルムの映像をデジタルデータに変換する作業です。

映像に興味を持つようになったきっかけは何かな~?

子供の頃、父がVHSテープをよくダビングしていたので、それを見ていた影響だと思います。

いろんな種類のフィルムをスキャンできるって聞いたんだけど…?

東京光音で使っているフィルムスキャナーは、35mm/16mm/8mmフィルムはもちろん、28mm/17.5mm/9.5㎜フィルムもスキャンすることができます。劣化したフィルムも、長年劣化フィルムを扱ってきたノウハウを生かしながら、スキャニング作業をしています。

スキャンできるフィルムの種類が多いだけじゃなくて、劣化したフィルムもスキャンしているんだね!スキャニングする上で好きな瞬間はありますか?

デジタル化した映像をご覧になったお客様が、仕上がりの品質に驚かれる様子を見たときです。また、フィルムによって状態が様々なので、フィルムに合った最適な方法でスキャンできたときも嬉しいです。

同じフィルムでも作業の方法が変わってくるんだね…。スキャン作業で1番難しかった作業はどんなこと?

劣化により貼りついてしまっていたフィルムをスキャニングした作業です。画の部分が損傷しないように、手作業で少しずつはがしながら、1秒間に1コマぐらいの速さでスキャニングを行いました。

1秒間に1コマなんて、とっても繊細な作業なんだね…。スキャニングをする上で「大切にしていること」はありますか?

フィルムは傷つきやすいアナログのメディアなので、できる限り優しくスキャンすることを常に意識しています。東京光音のフィルムスキャナーはフィルムを優しく走行させることができますが、それでもフィルムには多少の負荷をかけてしまいます。必要最低限の負荷に抑える工夫をしながら、ベストなスキャニングができるように心がけています。

僕もケガをしやすいから優しく走らせてもらえると嬉しいな!今後のスキャンの目標はありますか?

デジタル映像のコピーとは違い、機材やスキャンする人によって映像の仕上りが異なります。なので『東京光音のスキャニングが一番良い』と言われることを目標にしています。

アナログ素材のフィルムならではの目標だね!東京光音の「ここがすごい!」というところはありますか?

他の会社さんで作業不可能と判断した仕事を、進んで請け負うところだと思います。

ほかのスタッフさんも同じこと話してたなぁ。やっぱりそこが東京光音の特徴なんだね!今日はありがとうございました!

スキャニング作業は、同じフィルムでも状態によって仕上りの映像が大きく変わってしまうんだ。フィルムに記録されている映像をより良い状態でスキャンできるように、今日もスキャニングスタッフは試行錯誤を続けているよ!

次回はカラーグレーディング作業の担当スタッフにお話しを聞いてみるよ!お楽しみに!

KO-ONくんの技術スタッフインタビュー~第3回~

こんにちは!東京光音でフィルムやテープのダビング、修復作業をしている技術スタッフにお話しを聞いてみたので紹介するよ!第3回は、フィルムのテレシネ作業担当のスタッフのお話をお届けするよ。よろしくね!

普段、どんなお仕事をしているの?

フィルムから映像を読み取って、DVDやビデオに変換
するテレシネ作業を担当しています。

映像や音に興味を持つようになったきっかけはあるの?

元々、音響関係の専門学校の出身だったので、音を扱う仕事に興味がありました。写真も昔から好きで、映像分野にも興味がありました。

テレシネを含めていろんな作業を経験をしてるって他のスタッフから聞いたよ!中でも印象に残っているのはどんな作業かな?

東日本大震災の津波で水損した8mmフィルムの復元作業です。フィルムをお預かりしたご家族の方々から感謝のお言葉を頂いたときは、担当者として誇りを感じました。

あの津波に遭ったフィルムを蘇らせたんだね…!テレシネで一番印象に残っている作業はなにかな?

ほぼ復元不可能な状態の16mmフィルムを映像化した作業です。実は、そのフィルムが、とある歴史的な事件を記録した数少ない映像資料でした。極めて重要かつ映像遺産を遺すことに携わることができたので、とても感慨深い作業でした。

今でもそのときの映像が使われているらしいね、本当にすごいな~!作業をする上で大切にしていることはありますか?

東京光音に依頼して本当に良かったと思って頂ける作業を常日頃から心がけています。

今後の目標は何かありますか?

ご家族の大切な記録や貴重な映像遺産を少しでも多く遺していきたいので、そのための努力を持続させていきたいです。

好きな記録メディアはありますか?

やっぱり長い間テレシネ作業に携わってきたので、フィルムから変換された映像は特に好きですね。

僕が言うのも何だけど、フィルムの映像には独特の良さがあるよね!東京光音の「ここがすごい!」というところはありますか?

各担当者が「少しでもいい作品に仕上げたい」という気持ちを持ちながら作業に向き合っているところですね。

まさに「あきらめない志」だね!東京光音はどんな会社だと思いますか?

お客様の立場に立って常に丁寧な作業を心掛けている、貴重な映像遺産を国内外に遺す手助けに特化している会社だと思います。

国内だけじゃなくて海外からの依頼もあるんだよね!今日は貴重なお話ありがとうございました!

最近は直接デジタルデータに変換できるスキャニング作業が主流だけど、元々フィルムはテレシネ作業で映像化していたんだ。

次回はスキャニング作業の担当スタッフにお話しを聞いてみるよ!お楽しみに!

解像度あれこれ

こんにちは!今回は「解像度」について紹介するよ!

「ハイビジョン」や「4K」ってよく聞くけど、何が違うのかな?4Kの映像はとてもキレイ!ってことは何となくわかるよね。この「ハイビジョン」とか「4K」っていうのは解像度のことを表しているんだよ!

ちなみに「ハイビジョン」というのは日本だけの表現で、正式には「High Definition(HD)」というよ。

映像データを構成している「ピクセル」と呼ばれる点の数が多ければ多いほど、「解像度が高い」=「キレイな映像」になるよ。映像データの解像度は[画面横のピクセル数×縦のピクセル数]で表されていて、「4K」は横のピクセル数が4000相当で「4K」とよばれるんだ。

1000mを1km、1000gを1kgというように「K」は1000倍という意味だよ。

東京光音では上の図にあるように、どんなところで使われるかによって適した解像度を推奨しているよ。よくわからないことがあれば、東京光音までお気軽に問い合わせて大丈夫だよ!

ちなみに・・・僕たちフィルムは16mmフィルムで2K以上、35mmフィルムだとなんと4K以上の情報量があるといわれているんだ!(せっかくなら高解像度でキレイなデジタルデータにしてほしいな~)

劣化資料を救うということ

今日は劣化した資料を多く救っている東京光音で、ちょっと変わった光景を見かけたのでレポートするよ。

6mm音声テープの補強作業の様子

これは機械にかけられないほど劣化してしまった音声オープンリールテープの補強作業をしているところだよ。この作業自体は技術スタッフさんが日常茶飯事やっている作業だけど、実はこのスタッフさん営業さんなんだって!そこでちょっと聞いてみたよ。

どうして営業さんがこんな補修・修復作業をやっているの?

私自身がお客様からお預かりした大切な資料を救うという経験をしたかったんです。技術スタッフさんから補修・修復のやり方を直接教えてもらって、最初は難しかったけど段々慣れてきました。
こういった経験は、今後私が仕事をしていく上で役に立つと思うし、資料の劣化で困っているお客様とお話するときも自分の経験を基にしたアドバイスやお話ができると思うんです。
まだまだ勉強不足ですが視聴覚資料の専門知識をたくさん身につけたいと思っています。

営業さんが視聴覚資料について詳しいのは当たり前だと思ってたけど、実際に補修・修復技術を身につけたり、しっかり勉強しているからなんだね!

視聴覚資料アーカイブ講座

こんにちは!

東京光音のYouTubeチャンネルがあるって知ってた!?

とってもためになる「視聴覚資料アーカイブ講座」を配信中だよ!

「必殺フィルム仕事人」って。。。

どんどんコンテンツは増えていく予定なんだって、みんなもチェックしてね!

KO-ONくんの技術スタッフインタビュー ~第2回~ (後編)

こんにちは!

東京光音でフィルムやテープのダビング、修復作業をしている技術スタッフにお話を聞いてみたので紹介するよ!今回は、前回に引き続き、音声ダビング作業担当のスタッフのお話をお届けするよ。よろしくね!

どうして映像や音に興味を持つようになったの?このお仕事をするきっかけは?

レコーディングの勉強をしていたことがあり、そのときにアナログメディアに興味を持ちました。

そうだったんだね~。じゃあ、とくに好きな記録メディアとかあったりするの?

思い入れがあるのはMDです。中学生の頃まで愛用してました。あの手のひらサイズが可愛くて…。音質はあまり良くないですが、そういうところも含めて懐かしさがあって好きです。

MDはテープやディスクと違って面白い形をしてるよね。
色もカラフルで僕も好きだな!
音声ダビング作業をするなかで
今までで一番印象に残っている作業はありますか?

癒着してしまった6㎜オープンリールテープのデジタル化作業です。劣化したテープはとても千切れやすいので、注意して剝がしながら補強用のテープで修復していきました。合計で3000mぐらいの長さを修復しましたが、無事に再生できた時は一安心しました。

さっ、3000メートル!? 3㎞分のテープを修復して再生できたのは驚きだね!まさにあきらめない志!技術スタッフのみんなの熱意が伝わってきたよ!ほかにも、東京光音の「ここがすごい!」ってところはありますか?

テープやフィルムがカビで真っ白になっていても、千切れてしまっていても、可能な限り復元するクリーニング技術は国内でも随一と言っていいと思います。

熱意だけじゃなくて確かな技術も東京光音の特徴だよね!社内を見渡すといろんな素材をクリーニングできるように、たくさんの機械や道具が置いてあるよね。スタッフさんが机に向かって真剣に手作業で修復やクリーニングしている様子をよく見かけるよ。それでは最後に、東京はどんな会社だと思いますか?

人数は少ないですが、その分スタッフ同士の距離が近い上に、それぞれが技術と経験を持っているので、互いに協力しながら尊敬し合える良い会社だと思います。

かっこいいな~。
それにスタッフさん同士とっても仲が良さそうだもんね
今度は僕も技術スタッフさんたちのお話にまぜてほしいな!

今回は貴重なお話しをありがとう!

2回に渡ってお届けした音声ダビングのお話楽しんでもらえたかな?因みに映画フィルム用のシネテープも音声ダビングのスタッフが担当しているよ。次回は映画フィルムのスキャニング作業の担当スタッフにお話を聞いてみるよ!お楽しみに!

映画フィルムの保管方法と容器

こんにちは!今回は映画フィルム(アセテートフィルム)の保管に適した容器について紹介するよ。以前紹介したビネガーシンドローム対策にもつながるから是非読んでね!

映画フィルムの保管にはいろいろな方法があるけど、まずは容器に使われる代表的な素材を紹介するね。

●スチール (丈夫な素材)

●プラスチック (劣化に強い)

●中性紙 (通気性がいい)

●アルミニウム (軽い素材)

-密閉したほうがいい?-

基本的には通気性をよくするため密閉しないほうが良いけど、乾燥剤を使うときは効果を上げるために密閉するといいみたい。(ただ、日本の夏は暑くて湿度もとっても高いから、常温での保管は特に気を付けてね。)

常温の場合、密閉してるとビネガーシンドロームがどんどん進行するから、通気性の良い容器を選んでね。低温低湿度の場合は、常温に比べると、化学変化が抑制されるからそれほど通気性は重要にはならないけど、密閉は避けた方がいいよ。冷凍保存するときは、結露を防ぐために密閉する必要があるから、フリーザーバッグなどに入れるといいよ。

保管容器の錆びや汚れ、破損には要注意!!

映画フィルムを長く保存するためには、容器も同じくらい寿命が長い物を選ぼう!

東京光音では容器の交換も行っています。交換に用いるDANCAN映画用フィルム缶は、側面の穴(直径1㎝)から酢酸ガスを放出できる形状で、錆びることもないポリプロピレンで作られています。

ちなみに保管する時にはフィルムが縦じゃなくて横になるように保管してね。

僕たちフィルムがゆっくり休めるように、よろしくお願いしマス。