お詫びと訂正

9月23日掲載の「光音ブログ」についてのお詫び

平素は、弊社(東京光音)をご愛顧いただき、お礼申し上げます。
さて、この度は、光音ブログの「スチール缶に対する記述」及び「使用した画像」に誤解を招くものがありました。
 
このことでは、不明確な表現で皆様に誤解を招いてしまい、且つ、一部の皆様に不快な思いをさせてしまいましたことを深くお詫び申し上げます。

以後このようなことのないよう、再発防止に努めてまいりますので、皆様には、今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

株式会社 東京光音      
フィルム/ビデオ/サウンド/デジタル修復・復元センター

映画フィルムの保管方法と容器

こんにちは!今回は映画フィルム(アセテートフィルム)の保管に適した容器について紹介するよ。以前紹介したビネガーシンドローム対策にもつながるから是非読んでね!

映画フィルムの保管にはいろいろな方法があるけど、まずは容器に使われる代表的な素材を紹介するね。

●スチール (丈夫な素材)

●プラスチック (劣化に強い)

●中性紙 (通気性がいい)

●アルミニウム (軽い素材)

-密閉したほうがいい?-

基本的には通気性をよくするため密閉しないほうが良いけど、乾燥剤を使うときは効果を上げるために密閉するといいみたい。(ただ、日本の夏は暑くて湿度もとっても高いから、常温での保管は特に気を付けてね。)

常温の場合、密閉してるとビネガーシンドロームがどんどん進行するから、通気性の良い容器を選んでね。低温低湿度の場合は、常温に比べると、化学変化が抑制されるからそれほど通気性は重要にはならないけど、密閉は避けた方がいいよ。冷凍保存するときは、結露を防ぐために密閉する必要があるから、フリーザーバッグなどに入れるといいよ。

保管容器の錆びや汚れ、破損には要注意!!

映画フィルムを長く保存するためには、容器も同じくらい寿命が長い物を選ぼう!

東京光音では容器の交換も行っています。交換に用いるDANCAN映画用フィルム缶は、側面の穴(直径1㎝)から酢酸ガスを放出できる形状で、錆びることもないポリプロピレンで作られています。

ちなみに保管する時にはフィルムが縦じゃなくて横になるように保管してね。

僕たちフィルムがゆっくり休めるように、よろしくお願いしマス。

失くしたはずの8㎜フィルム

「DVDダビング」より8㎜フィルムのDVD化をご依頼された、お客さまのエピソードをご紹介します。

失くしてしまったと思っていた8㎜フィルムを思いがけなく発見し、なんとか見れないものかと検討していたところwebで御社のことを知り、お願いした結果DVDとして見事に再生して頂きました。
結婚50周年記念に花を添えることができて、とても嬉しく思っております。これを撮ってくれた叔父は昨年亡くなりましたが、我々がフィルムの映像を観たことをきっと喜んでいると思います。
そもそもフィルムの発見は叔父の手引きによるものだったのかもしれません。

数あるダビングサービスの中から、東京光音を見つけていただきありがとうございます。映っている光景と共に、撮影していた方の思い出も蘇る素敵なエピソードですね。

思いがけなく発見される8㎜フィルムやビデオテープは、保管環境や経年劣化により問題を抱えている場合があり、丁寧な作業が必要とされることがあります。

御社にお願いしようかなと思ったきっかけは御社のホームページに東日本大震災でボランティア活動をされたことが紹介されていたのを拝見したことです。
この会社なら安心して任せられると思いました。

個人のお客さまのご依頼も、業務用・アーカイブ用と同様の確かな技術でデジタル化を行い、年月を経た古いフィルムやビデオテープの映像をDVDでお届けします。

ブログをご覧のみなさまも、ご自宅を探してみると失くしたと思っていた思い出映像に出会えるかもしれませんね。

フィルムの画が消滅する!って知ってた?!

こんにちは!前にもビネガーシンドロームについてお話ししたけど、もう一度詳しくお伝えするよ。

現存する映画フィルムの多くは、フィルムのベースにアセテートセルロースが使用されているんだ。
アセテートフィルムは年数が経つにつれビネガーシンドロームを発症し、フィルムから酢酸ガス(酸っぱい臭い)を放出させるんだ。
酢酸ガスはフィルムの劣化速度を上昇させ、その結果・・・

フィルムの画が溶ける!!
ぼろぼろに砕けてしまう!!

ホントに?って思うよね。

信じてもらえたかな?
日本の気候は夏は温湿度が高く、冬は温湿度ともに低くなるよね。
フィルムの劣化は温湿度の変化によって引き起こされると言っても過言ではないんだ。

映画フィルムの保管は温湿度ともになるべく一定を保ちながら保管することが大切なんだよ。
それだけでなく、フィルムから放たれる酢酸ガスはフィルム缶やケースから外へ放出させることで、劣化の進行を遅らせることもできるんだ。

KO-ONくんの技術スタッフインタビュー~第2回~(前編)

こんにちは!

東京光音でフィルムやテープのダビング、修復作業をしている技術スタッフにお話を聞いてみたので紹介するよ!第2回目は、『音声ダビング』を担当しているスタッフさんのお話しを前後編に分けてお届けするよ。

音声のダビングってどんな作業をしているの?

アナログ音声のデジタル化や整音(ノイズ除去)作業をしています。

そのノイズの除去ってどんなことをするの? 映像とは違って音は目に見えないから、難しそうだな…

実は、映像ダビングと同じで、音声収録前のクリーニングがとっても大事です。その後、クリーニングでは除けない磁気テープ再生時の『ヒスノイズ』については原音を損なわないように気を付けながら、専用のソフトで除去しています。

原音を損なわないように…なるほど、ノイズを消して音をキレイにすることだけがベストではないんだね。
作業をする上で大切にしているのはどんなこと?

メディアに記録された当時の音声を忠実に再現することは常に意識しています。ノイズ除去作業で音を削りすぎてしまうと、音がこもってしまったり、人工的な音になってしまいます。あくまで音声を『編集』とか『加工』するのではなく、『復元』する作業であることを意識しながら作業しています。

オリジナルの音をとっても大切にしているんだね!
そのほかにも、今後こうしていきたいな~なんて目標はある?

ノイズが多くて聞き取りにくい音声のノイズ除去作業単体のご依頼が増えてきたので、ノイズ除去の精度を上げていくことが目標です。

ノイズを除去した音声を聴かせてもらった時は、とっても聴き取りやすくなっていてビックリしたよ!それでもまだまだ精度を上げたいだなんて、志が高いなぁ。
音声ダビング作業は音声をただキレイにするだけじゃなくて、当時のオリジナルの音を“復元”することが大事なんだね!

今回はここまで!

インタビューは後編に続くよ、お楽しみに!